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PGH キャップ&フローレンス・ガーランド DK12

ローラの学校の先生だったフローレンス・ガーランドは、1880年当時、18歳で、デ・スメットの公立学校の最初の教師でした。その学校は資材も労働も、町の人々のボランティアによってたてられたもので、先生の給料はひと月に20ドルでした。 フローレンスは1887年に材木商だったチャールズ...

2014年1月12日日曜日

PG 11 親戚のおじさんとミルバンク

昔、親戚の中には、まともな職に就かないでブラブラしていたり、トラブルをおこして親戚中に迷惑をかけたりしたオジサンが一人くらいいたものだ。ローラたちの家でそれにあたるのが、大きな森でローラとダンスを踊ってくれたジョージおじさんだ。「大きな森の小さな家」で述べているように、若いうちから軍隊に入っていたのだから、ワイルドになってしまったのは仕方ないと、家族もあきらめムードだった。アメリカのファンの間でも知られていますが、彼は窃盗で逮捕されたそうな。


もうひとり、こちらはまともなおじさんだけど、ローラの好きだったのはトムおじさん。たしか「この楽しき日々」だったと思うけど、おじさんがデ・スメットに遊びにきたとき、アルマンゾが誤解して、やきもちを焼いたといういわくつきのおじさんだ。ローラたちの愛読書だった「ミルバンク」は、トムおじさんがくれたものらしい。


「プラムクリークの土手で」には、学校行きをしぶったローラが、「あたし、字が読めるもん」と、「ミルバンク」の冒頭を読んだふりをして、かあさんに読んできかせるくだりがある。
手元に「ミルバンク」があるので、ためしにその冒頭と、「プラムクリークの土手で」に載っている「ミルバンク」の冒頭を比較してみたら、ほぼ一致する。
ワイルダーは幼いころに読んだこの本の冒頭を、ホントに覚えていたのか、それともこの本を持っていて、それを作品に使ったか、さてどちらでしょう? たしかミズーリ州のワイルダー記念館は、ワイルダーの蔵書リストをもっていたと思うので、今度出版される「パイオニアガール」にどんな注釈がつくのか楽しみです。