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PGH キャップ&フローレンス・ガーランド DK12

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2015年1月25日日曜日

PGH 注釈付き「パイオニア・ガール」の出版

去年の秋、ようやく注釈付きの「パイオニア・ガール」がアメリカで出版されました。「パイオニア・ガール」は以前からアメリカのファンの間で知られていて、アーカイブから取り寄せて読んでいる人たちも多く、さまざまな研究者が引用しています。このブログで以前に紹介した「パイオニア・ガール」も、アーカイブから取り寄せたものを使っています(PGと記されているページ)。
でも、今までファンが読んでいたのは、レインが添削した「パイオニア・ガール」です。今回出版されたのはワイルダーが執筆した下書き原稿で、レインの手は入っていません。

出版されたばかりの「パイオニア・ガール」が届いたとき、箱をあけてびっくりしました。アルバムくらいの大型本で、ズッシリするほど重く片手では持てません。さらにびっくりしたのは、注釈付きの読み物だと思っていたら、かなり詳細な研究書で、注釈が本文の何倍もあるのです。カンザスの話は全部で二十二ページありますが、そのうちの十八ページは注釈で、本文よりも小さな字でびっしり書いてあります。注釈を担当したパメラ・スミス・ヒルはこの本を「ワイルダー百科事典のようなもの」と言っていましたが、まさにそのとおりです。
熱心なファンの多いアメリカでは大好評で、たくさんのレビューを目にします。注文が多すぎて印刷がおいつかず、多くの人たちが心待ちにしているという記事が繰り返し報道されています。そんな記事を読むたびに、アメリカ人にとっての「小さな家」の重みを改めて感じます。

先日、日本の大学の先生が、「クラスで大草原の小さな家の話をしたら、三分の二の学生が知らなかった」とツイッターでつぶやいていました。「大草原の小さな家を知ってるといったら昭和だねといわれた」というツイッターもありました。このようなつぶやきをよく目にします。
 そんな日本で、「パイオニア・ガール」の邦訳が出るのかどうか気になるところですが、数少ないワイルダーファンのために、このブログでかいつまんでご紹介します。(ただし、いつまで続くかわかりません・・・・!)

「パイオニア・ガール」はカンザスの話から始まってローラの結婚で終りになります。ほんとうだったら「パイオニア・ガール」の順番どおり、カンザスの部分からブログに載せるべきですが、いろんな事情から、ウィスコンシンの話の途中からアップすることにします。順番も前後することがありまので、ご了承ください。